先物取引で馬鹿にならないのはスリッページです。スリッページは先物取引を行う上で一つ
のコストと考えた方が良いでしょう。ですので取引会社選びは重要になります。
手数料が自由化されたことによって、証券会社同士の競争が激化することになりました。
このため、売買手数料は数年前からは考えられないくらい割安になりました。
ちなみに、スリッページとは指定した価格と実際に約定する価格の差額のことです。
これは先物取引だけに起こる現象ではありません。値動きが早いFXなどは頻繁に起こりま
すので、いずれにしろシステムを構築するときには必ず考慮する必要があります。
例えば「50日の高値を更新したら買い」というシステムで50日の高値を10000円と仮定した
場合、このシステムではストップ注文を10010円に設定します。
しかし、実際に成立する価格は10010円よりも高い場合が少なくありません。ですので、もし
10050円で約定すると、指定価格の10010円との差額の40円がスリッページになります。
スリッページは、システムの仮説をたてるにあたってシュミレートする場合に必ず考慮した
うえで戦略をたてるべきなのですが、多くの方があまり重要視されません。
しかし、スリッページによって買い注文では指定した価格よりも高い価格で成立し、売り注文
のときは反対に指定した価格よりも低い価格で成立します。
こうした事実を無視すると、スリッページを考慮して戦略をたてた場合よりもシステムのパフォ
ーマンスは著しく低下することとなりますので注意が必要です。
また、価格変動が激しい相場では、スリッページは必然的に大きくなります。このような相場で
取引するシステムには、それなりの大きなスリッページを考慮しなければなりません。
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