今回はチャネル・ ブレイクアウトとその仕組みについて簡単では
ございますが、解説させて頂きたいと思います。
驚くべきことにチャネル・ ブレイクアウト今からおよそ30年程前に
リチャード・ドンチャンによって考案されました。チャネル・ブレイク
アウトは、システム自体は極めて単純な売買システムです
しかし、システムそのものの機能性が非常に高いことから、世界
のトップトレーダー達の使う複雑なシステムの基礎となってます。
そして、リチャード・デニスと、数学博士であるトレーダー、ウィリ
アム・エックハートがトレードを一般に開放する目的に、自分たち
のノウハウを伝えることを真剣に検討されたのです。
こうしたことのために実際に組織されたのがタートルズです。
このアメリカのトレーダー集団がこのチャネル・ブレイクアウトを
用いてトレードを行っている事で有名です。
このときデニスとウィリアムの2人がタートルズに教えたシステム
は単純な20日のチャネルブレイクアウトであったようです。
X/Yチャネルブレイクアウトは、
『過去X日間の高値を切り上げたら買い』
『過去Y日間の安値を切り下げたら買い玉を手仕舞い』
『過去X日の安値を切り下げたら売り』
『過去Y日間の高値を切り上げたら売り玉を手仕舞います』
X>Yで、XYの組合せは40−20、 20−10などが一般的です。
チャネルブレイクアウトをシミュレートする際の注意点として、過去
40日間の高値で購入するシステムでも、実際に購入する価格は
過去 40日間の高値より不利な価格である点があげられます。
そして過去40日の高値が10000円であるので、10100円に逆指
値 (ストップ)注文を入れておいたとしても、実際に執行されるのは
10100円であるとは限りません。
市場の流動性とボラティリティによって10120円で執行されるかも
しれないし、10150円で執行されるかもしれません。
そして、「窓」を開けて寄り付いたような場合には10500円が執行
価格であったとしても別におかしくありません。
また、この注文価格と、執行価格の差であるスリッページをシス
テムに設定しなければなりません。
これは特定の市場に用いるのではなく複数の市場に同時に用い
るチャネル・ブレイクアウトの特性に由来するためです。
多くの市場で損失を出素可能性が高い物の、トレンドが発生して
いる少数の市場で莫大な利益を稼ぎ出します。
この少数の市場の利益が多くの市場の損失をカバーし、総合的
に利益をもたらします。こうしたことから、仮に多くの市場で損失
が出たとしてもコストと捉えます。
人間の心理的特性は小さな利益を追いすぎるため、大きな損失
を引きずります。チャネルブレイクアウトは、この人間の自然な
感情に逆らった行動をとることを強要します。
ですので、チャネルブレイクアウトを知っていてもほとんどの人
はシステム通りに売買することができないのです。
システム通りに売買することは単純作業で簡単なように思われる
かもしれませんが、システムを使いこなす為には常に、心理的な
苦痛をともなうことを忘れずに、常に念頭に置く必要があります。
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